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Commonwealth Climate and Law Initiative (CCLI) と共催で、CCLIの新報告書「日本における気候変動に関する取締役の義務 2025」を解説するオンライン・ウェビナーを開催しました。

2025.4.9

 

コモンウェルス気候・法律イニシアチブ(CCLI: Commonwealth Climate and Law Initiative)と日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)は、日本の取締役の気候変動に関する義務をテーマとした最新レポート「Directors’ Duties Regarding Climate Change in Japan: 2025 (日本における気候変動に関する取締役の義務 2025」の発表にあたり、その解説ウェビナーを開催しました。

 

日本政府が、気候変動をほぼすべての日本企業の持続可能性に影響を与える「重大な金融リスク」として認識している中、取締役が気候関連リスクと機会を適切に特定し管理しなければ、注意義務や企業の最善の利益を追求する義務を果たさなかったとして、法的・個人的責任を問われる可能性があります。

また、2025年3月にISSB(国際サステナビリティ基準審議会)に準拠した日本のサステナビリティ開示基準が採択されたことで、企業の取締役会は、より厳格な法的・規制上の期待に直面することになりました。

 

このような状況下で開催された本ウェビナーでは、国内外の企業法・証券法の第一線の専門家によって執筆されたレポート「日本における気候変動に関する取締役の義務 2025」を解説し、日本の法律のもとで取締役が負う義務と潜在的な責任について、気候変動の観点から重要な法的ガイダンスと、すぐに業務に活かせる具体的な対応策を提供しました。

 

【開催概要】
⽇時:4⽉9⽇(水) 11:30−12:30
言語:日英同時通訳付き
形式:Zoomオンライン
主催:Commonwealth Climate and Law Initiative(CCLI)、JCLP

 

【主なトピック】
• 気候リスクに関する取締役の受託者責任と、対応しなかった場合の法的影響
• 日本の新しいISSB準拠のサステナビリティ開示基準
• 気候リスクに関する規制当局の対応と経済への影響
• 取締役が規制要件や市場の期待に適応するためのベストプラクティス
• 自然関連リスクと企業ガバナンスにおけるその重要性の高まり

 

 

▼登壇者:

 

登壇者写真

 

※左から順に、下部の肩書を表示

 

• 高村ゆかり 教授:東京大学未来ビジョン研究センター教授、サステナビリティ基準委員会委員、中央環境審議会前会長
• 池田賢志 氏:金融庁 総合政策局総合政策課長兼 チーフ・サステナブルファイナンス・オフィサー
• 山田泰弘 教授:立命館大学法学部教授
• 中東正文 教授:名古屋大学大学院法学研究科教授
•ジャニス・サーラ 名誉教授:ブリティッシュ・コロンビア大学 Peter A. Allard School of Law名誉教授 (元CCLI ディレクター、オックスフォード大学)

 

Commonwealth Climate and Law Initiative (CCLI)について

CCLIは、オックスフォード大学のSmith School of Enterprise and the EnvironmentとClientEarth、そしてAccounting for Sustainability(A4S)が設立した法律研究・ステークホルダーエンゲージメントイニシアティブです。
CCLIは取締役と受託者が気候変動と自然に関連するリスクを管理し報告する際の法的根拠を研究しており、その研究は、既存の会社法や証券法のもとで、気候変動と生物多様性が交差する最前線にあります。
設立当初はオーストラリア、カナダ、南アフリカおよび英国のコモンウエルス加盟4ヵ国に焦点を当てていましたが、現在では米国、香港、インド、シンガポール、日本、フィリピン、マレーシアにまでその範囲を広げており、世界中の学術機関および法曹界、会計、ビジネス界、科学界の専門家からの学際的かつ法域を越えた視点を活用しています。CCLIの姉妹組織であり、本報告書の共同制作者であるCanada Climate Law Initiativeは、ブリティッシュ・コロンビア大学とヨーク大学の共同の取り組みです。
取締役や、受託者、規制当局が、ネットゼロ・エミッション経済への移行において、十分な情報に基づいた意思決定を行えるよう、気候ガバナンスに関する研究とガイダンスを提供しています。
Canada Climate Law Initiativeはxwməθkʷəyəm(ムスクアム民族)の先祖伝来の譲渡していない領土に位置し、先住民コミュニティとの協力に尽力しています。